――ふと、目を引く女が居た。
色素の薄い髪と瞳の、娘。
歳はと同じか、少し上くらいか。
何の感情も無さそうな、人形のような表情。
まあ、そんなことはどうでもいい。彼女が何を考えているかなど、興味もない。
ただ、その髪と目の色は――ある希少種族の特徴と合致した。
「――ねぇ、そこの色素薄いの」
声を掛けると、彼女は歩みを止めた。
恐る恐る、といった様子で視線を上げる仕草だが、表情には何も無い。
が、こっちからすればどうでもいい。
「…わたし、でしょうか、提督様…」
「そうだよ。…あのさ、聞きたいんだけど。お前、采女族?」
「……………は、い」
返事を返す声が、微かに震えた。
やっぱりそうか。治癒能力を持つ希少種族,采女。
治癒能力を持つのは女だけで、戦闘能力は地球人にも劣るだろう弱小種族。
その自己防衛能力の弱さと治癒の能力、異質な美貌故に嗜好品として取引され、
奴隷種族と揶揄される一族。
本来なら興味の欠片も抱かない存在だが――
「名前は?」
「…、と…申します」
「そ。――気が変わった。、お前はこの艦に残れ」
「え…ッ」
告げた命令に、彼女――だけではなく、その場にいた全員が驚いた表情で固まった。
To be continued?
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