LOVE DOLLS PARANOIA
口舌エゴイズム00




――ふと、目を引く女が居た。
色素の薄い髪と瞳の、娘。
歳はと同じか、少し上くらいか。
何の感情も無さそうな、人形のような表情。
まあ、そんなことはどうでもいい。彼女が何を考えているかなど、興味もない。
ただ、その髪と目の色は――ある希少種族の特徴と合致した。

――ねぇ、そこの色素薄いの」

声を掛けると、彼女は歩みを止めた。
恐る恐る、といった様子で視線を上げる仕草だが、表情には何も無い。
が、こっちからすればどうでもいい。

「…わたし、でしょうか、提督様…」
「そうだよ。…あのさ、聞きたいんだけど。お前、采女族?」
「……………は、い」

返事を返す声が、微かに震えた。
やっぱりそうか。治癒能力を持つ希少種族,采女。
治癒能力を持つのは女だけで、戦闘能力は地球人にも劣るだろう弱小種族。
その自己防衛能力の弱さと治癒の能力、異質な美貌故に嗜好品として取引され、
奴隷種族と揶揄される一族。
本来なら興味の欠片も抱かない存在だが――

「名前は?」
「…、と…申します」
「そ。――気が変わった。、お前はこの艦に残れ」
「え…ッ」

告げた命令に、彼女――だけではなく、その場にいた全員が驚いた表情で固まった。









To be continued?

気に入っていただけたら、ぽちっと押してあげてください。コメントは入れなくてもOKです。