「いけェェ局長ォ!!」
「死ねェ副長!!」
「誰だ今死ねっつったの!! 切腹だコラァ!!」

どさくさに紛れて吐かれた暴言に、土方さんが怒鳴り返す。
…そしてそれを言い放ったのは、今私の目の前に居る男なわけだが。

「…副長に死ねって言ったら切腹なんて法度にあったっけ?」
「ありやせんね。そんなこと言われたら、俺は何回腹切れば良いんですかィ」
「自覚してんなら言うなよ」
「そりゃ無茶な話ですぜ、さん。俺は何度でも言ってやる気満々でさァ。死ね土方ー」
「黙れ総悟。お前が死ね!!」
「子供の喧嘩ですかあんたら」

仲良いんだか、悪いんだか。
…しかし、江戸って平和だな。特殊警察が、一般市民と宴会してるんだから。



File17 宴会の酒ほど危険なものはない




「えー、勝敗は両陣営代表三人による勝負で決まります。
 審判も公平を期して両陣営から新八君と俺、山崎が務めさせてもらいます」

向かい合う形でビニールシートの上にそれぞれ座る、両陣営。
花見の場所を賭けた闘い。
しかも、「叩いて被ってじゃんけんぽん」。
……………賭けの内容も勝負内容も、良い大人がやることじゃないんですけど。

「勝った方はここで花見をする権利+お妙さんを得るわけです」
「何その勝手なルール!! あんたら山賊!? それじゃ僕ら勝ってもプラマイゼロでしょーが!!」
「じゃ君らは+真選組ソーセージだ! 屯所の冷蔵庫に入ってた」
「要するにただのソーセージじゃねーか!! いるかァァァ!!」

なんで冷蔵庫の中のソーセージ持って来たんだろ、山崎。
…賞味期限大丈夫かしら。冷蔵庫の整理はちゃんとしてたつもりだけど。

「ソーセージだってよ。気張ってこーぜ」
「オウ」
「バカかー!! お前らバカかー!!」

本気なのか冗談なのかわからない銀さんと神楽。
それにいちいち突っ込む新八って、地味に凄いよな。あくまで地味だけど。

「いやー、新八のツッコミは今日もキレ味良いなぁ」
さん、酒は如何ですか?」
「あんま良い酒じゃあないですがね!」
「あー、じゃあちょっとだけー」
さん!! あんたはなんで他人事みたいに花見満喫してんですかッ!!」

観客に回った真選組の隊員から酒を注がれている私にも、新八のツッコミが飛んできた。
言いたいことはわかる。わかるけどね、新八くん。

「どっちが勝とうが負けようがさんには関係ないからねー」
「本っ当に良い性格だなあんたは!!」
「何言っちゃってんの新八くん。今更!」
「今更とか言った!?」
「おーい、フルスロットルでツッコミしてねーで始めるぞー」

――そんなわけで。
なんかことはかとなく緩い感じに、万事屋VS真選組のよくわからない闘いは始まった。
対立せずにはいられない体質なんだろーかね、この人達は。


+++


――さてそんなこんなで。
第一回戦の近藤さんVSお妙の勝負は、ルールを無視してお妙が近藤さんを気絶させた。
メット越しの、しかも玩具のハンマーで、仮にも真選組局長を一撃ダウンとか、お妙格好良過ぎだろ。

そして続く二回戦は、神楽VS総悟。周囲はあまりの速さに手元が見えないと大騒ぎだけど。
……こいつらただの殴り合いの喧嘩してるだけだからね。さんは知ってるんだからね。

「ホゥ、総悟と互角にやりあうたァ何者だ、あの娘?
 奴ァ、頭は空だが腕は真選組でも最強をうたわれる男だぜ…」
「互角だァ? ウチの神楽にヒトが勝てると思ってんの?
 奴はなァ、絶滅寸前の戦闘種族〝夜兎〟なんだぜ。スゴイんだぜ~」
「オイッ、ダサいから止めて!!
 俺の父ちゃんパイロットって言ってる子供並にダサいよ!!」

新八のツッコミを聞き流し、…というより聞かずに、酔っぱらい二人の会話は続く。
しかし本当にこの人達は似た者同士だな。

「なんだと。ウチの総悟なんかなァ…」
「いやいや、今ならまな板を両断出来るも付けて…」
「人まで巻き込むな。ってか私はおまけか」

抱き合わせのセット販売みたいな言い方をしないで頂きたい。
反射的に腕を振り上げた私は、思わぬ手応えに首を傾げた。
…あれ。入っちゃった。

「おおおおおお前っ…今っ、モロに入ったんですけど…っ」

青い顔で蹲る銀さんに、一瞬躊躇してから、私は小さく首を傾げた。
そして、自分でも胡散臭いと思うわざとらしさで、にっこりと微笑む。

「ごめんネ、銀さん。手が滑った」
「どういう滑り方!? まな板両断女の拳入れられたら死んじゃうだろ!?」
「神楽ちゃんの一撃貰って生きてる銀さんが、私の裏拳で死ぬもんかよ」

そもそも、なんで達人級の侍があっさり小娘に攻撃喰らってんだ。おかしいだろ。
…私、腕力握力は強くなってるみたいだけど、速度は変わってないよね?

「てめーら仲良いのか悪ィのかわからんな」
「ははは、仲良しですよー? ねぇ銀さーーん?」
「お前酔ってんの? 絡み上戸なの?」
「何を言うのかなーちゃんは安酒じゃあ酔いませんよー?
 ………っていうか、むしろ酔ってんのは銀さんと土方さんじゃね」

馬鹿なのは普段通りだけど、顔赤いし目の焦点ズレてるし。
…ふたりとも、酒弱過ぎだろ…。

「っていうかアンタら何!? 飲んでんの!?」
「あん? 勝負はもう始まってんだよ。よし、次はテキーラだ!!」
「上等だ!!」
「勝手に飲み比べ対決はじめちゃってるよ…」

酒弱いんだから、止めりゃ良いのに。
テキーラとか大丈夫なのか、この人達。

さんも眺めてないで止めて下さいよ…」
「新八よォ、このメンツ揃えて真面目にやろーとしてる時点で無駄だぜー?
 もっと楽しくいこうよ、どうせ馬鹿しかいないし? 一緒に馬鹿になればどーかな?」
「…あの…身も蓋もないこと言わないでくれますか…」

だって、この場に居るの馬鹿ばっかだよ?
例えばほら、そこで取っ組み合ってるお子様ズとかね。

「おお!! そうこうしてるうちにこっちはもっと苛烈に!!」
「アレ!? ちょっと待て!!
 二人とも明らかにメットつけたままじゃねーか? ハンマーないし!!」
「なんかジャンケンもしてねーぞ!!」

さすがに周囲の目も速度に慣れてきたのか――違うな、ただ白熱してきただけだな。
ふたりが単なる殴り合いの喧嘩をしてるだけというのが、観衆の目に明らかになった。

「ただの殴り合いじゃねーか!! だからルール守れって言ってんだろーがァァ!!」
「…新八、新八。それすっごい今更だ」
「そうなんですけど!!
 …しょーがない。最後の対決で決めるしかない! 銀さっ…」




「「オ゛ェ゛ェ゛」」




「オイぃぃぃ!! 何やってんだ!! このままじゃ勝負つかねーよッ」

仲良く吐いてる銀さんと土方さんに、新八のツッコミがさく裂した。
あー、テキーラとかやめりゃ良かったんだよ。ビールでやりゃ良かったのに。

「情けねーな、こいつら。あの程度の酒で潰れるとか何事よ」
「まあ…さんったらお酒強いのねぇ」
「任せて。このアホ共と飲み比べしたら10秒で潰してやる自信がある」
「そういう勝負でもないですから!! もうさん黙っててください!」

黙らされてしまった。
えー。だってさー、自分達で始めておいてものの数分で潰れるとか、普通ないだろ…?

「心配すんじゃねーよ。俺ァ、まだまだやれる。シロクロはっきりつけよーじゃねーか」

口元を拭って、完全に目を据わらせた状態で銀さんが立ち上がった。
それに応えるように、土方さんも立ち上がる。
……ふたりとも、足引っ掛けたらすぐ転びそうな程、千鳥足だけどな。

「このまま普通にやってもつまらねー。
 ここはどーだ、真剣で〝斬ってかわしてジャンケンポン〟にしねーか!?」
「上等だ、コラ」
「お前さっきから「上等だ」しか言ってねーぞ。俺が言うのもなんだけど大丈夫か!?」
「上等だコラ」

…ああ、ダメっぽい。
土方さんが、というよりどっちもが。
今、桜の下に集った私達の心はひとつだった。悲しいことに。

「「いくぜ! 斬ってかわしてジャンケンポン!!」」

――果たして、勝負の結果だが。
銀さんがチョキで、土方さんがパー。
つまり、攻撃権は銀さんに。

「とったァァァァ!!」

大きく、銀さんが真剣を振りかぶる。
本来なら、息を呑む瞬間――――なのだが。

「心配するな、峰打ちだ。
 まァ、これに懲りたらもう俺にからむのは止めるこったな」
「てめェ、さっきからグーしか出してねーじゃねーか、ナメてんのか!!」


……
………どこに突っ込めば良いんだ、ソレ。

桜の木を相手に喋る銀さんと、定春とジャンケンしてる土方さん。
どっちもツッコミづらいことこの上ない。
……………とりあえず銀さん、多分、桜の木を切るのは犯罪だと思う。

「お互い、妙な上司がいて大変ですね。
 一緒に飲みましょーか、グチを肴にして」

後ろでは脱力した新八と山崎に友情が芽生えていた。
…地味な友情ですね。地味同士仲良くやってください。
まだ奇行を繰り広げる家主と上司から視線を逸らして、私はみんなの座るシートに座りなおした。

「なぁんで仲良く出来ねーかなぁ、あいつらは。
 万事屋依頼人兼真選組女中なさんがだよ、橋渡ししてやってるのにねー」
「してないでしょ。…なんでそんながばがば飲んでて平然としてるんですかさん」
さんを酔わせたかったらロマネ・コンティでも持ってこいよ」
「ロマネ・コンティ飲んだことあるんですか」
「いや無いけど。なんかそんな感じ」
「……」

…なんだか、新八からの信頼度が急落してる感じがするんだけど気のせいだろうか。
まあ、酒の席での子供から大人への視線なんて、こんなもんだよね。…3歳しか違わないけど。
そういや、最年少の神楽と、精神年齢同等の総悟はどうした。

「…まだやってんのかあのふたり…」

ますますヒートアップしている取っ組み合いの喧嘩。
どんだけ仲悪いんだ。いや、あれはあれで、仲良い…のか?

「…総悟ー、神楽ちゃーん?
 いい加減じゃれてないでこっち来なさい。お弁当、定春に全部あげちゃうよ?」
「「!!」」

まったく同時に振り返ると、我先にとふたりは私の前に座った。
このふたり、やっぱ似た者同士なんだろうな。動きがまったく同じなんだけど。

「定春に人間の食い物与えるなんて早死にのもとネ。
 そんなことさせられないアル。の弁当は私の物ネ」
「何言ってやがるんでィ。さんの手製の弁当を、
 てめぇみたいな味のわからない胃袋女に食わせるなんざ勿体ねェ」
「なんだとこのドS警察!
 は私達の為に弁当作ってくれたアル、それを横取りしようなんて許さないネ!!」
「喧嘩すんなよ。仲良く食べなさい」

取り合うほどのもんじゃないだろう。料亭の御膳じゃあるまいし。
とりあえず大人しく食べ始めたのを確認してから、
私はシートの上に転がる近藤さんの肩を揺すってみた。

「近藤さんも起きて起きてー寝たら死ぬぞー」
「…いや、寝てるんじゃなくて気絶してるんじゃ…」

寝てるのを期待したんだけど、完全に気絶してた。
ちらりとお妙に視線を送ってみる。…至っていつも通りの笑顔です。気にも留めてない。
頑丈だから、そのうち復活するだろう。あとは…

「…あっちの酔っぱらいはどうしましょうね」
「…いいよ、放っておこう。迷惑しかかけない酔っぱらいは放っておこう」

振り回すだけ真剣振り回して、結局潰れて転がってる奴らなんて放っておけ。
他の一般客が奇異の目で見てるけど、私の知ったことじゃない。

「でもあれ、放置してたら町奉行にしょっぴかれますよ」
「一緒に特殊警察の副長が転がってるから大丈夫じゃね?」
「いやダメですって! い、一応呼んであげてくださいなんか可哀想で…」
「新八はやさしーなー。しょうがないね…」

仕方なく、私は潰れてる銀さん達の方へ近づいた。
地面に転がる真剣と、倒れ伏す男。プラス、切り倒された桜の木。
…なんだこのギャグにしかなってない殺人現場みたいなの。

「ほら、銀さーん? 子供に心配されてますよ、しっかりしてください」
「うぅ…」

一応肩を揺すってみたけど、呻くばかりで起き上がる様子が無い。
まあ、人物認識出来ない程酔ってて、あれだけ派手に動いたしな…。

「なんで弱いくせにあんなに飲むんですか! 面倒くさい人だなあんたはッ、ほら起きて!!」

若干イラつきながら、私は銀さんの腕を掴んで引っ張り上げた。
…これは私も、認識が甘かった。
普段家で酔って潰れてる銀さんなら、なんとか自力で立ち上がってくれるから、
今回もそう思っていたのだ。…そう。ソファもテーブルも無い、こんな屋外だというのに。

「あ、あれっ!?」

当然、私以外に支えなどあるわけもなく、さりとて私に成人男子を支え切れるわけもなく。
自力で立てない銀さんもろとも、私は後ろに倒れ込む羽目になった。

~~~ッ、………………………………………………え」

強かに後頭部を打ち付けた痛みよりも。
銀さんの頭の位置と手の位置に、相当な衝撃を受けたんですが。

仰向けに転がった私の、丁度胸の上にだな。
…銀髪の天然パーマ頭と、武骨な手があるように見えるんだが。

「……な、」

周囲の空気が凍った、と。そう感じたのは私だけだろうか。
ほとんど無意識に握り締めた拳が、ぷるぷると小刻みに震えた。

「何しやがんだこの天パァァァァァァァァァッ!!」
「え? なに? え…、ぎゃァァァァァァァァァァァァァっ!?」

思いっきり握り締めた拳で、私は銀さんの頭を殴り飛ばした。
…後で我に返って、拳が痛むほどに。


+++


――翌日。
響く頭痛と全身の痛みに、青い顔をした銀さんが何か色々言っていたが私は無視し続けた。
淡々と朝食を出して、食べ終わる頃に全部片づける。
で、次は掃除。洗濯。…なんで今日に限って非番なんだ。空気読めよマヨ副長。

「……………昨日の記憶がない。頭痛い。むしろ体が軋むように痛い」
「……………」

銀さんが応えを期待するように言うけど、もちろん無視だ。
…記憶が無いとかどうなんだ。怒れば良いのか。泣けばいいのか。いいや、無視しよう。

「…神楽ちゃん」
「なにアルか」
「朝からずっとちゃんが口利いてくれないんですが俺は昨日何かしたんだろうか」
「本当に覚えてないアルか、銀ちゃん」

呆れたように返して、神楽は斜め読みしていた新聞を脇に置いた。
毎朝新聞読むとか、若いのに偉いね。おっさんくさいともいうけど。

「銀ちゃん、昨日酔っ払ってぐでんぐでんだったアル。
 がなんとか起こそうと引っ張ったら、バランス崩してごと転んだネ」
「はあ…でも転んだくらいでこんなにボロボロになりますかね俺…」
「ちょうど転んだ先にのマシマロがあって、銀ちゃんはマシマロダイブ決めたアル」
「は!? マシマロダイブ!?」
「寝ぼけてたのか知らないけど、そのままのマシマロを鷲掴みにしてたネ」
「ちょっ、マジでか!?」
「マジアル。が怒ってぶん殴ったから、銀ちゃんボロボロになったネ」
「全然記憶に無ぇ…でもなんか殴られたのはなんとなくわかる! なんか殴られ損な気分!」
「この前洗濯の手伝いしたから私知ってるネ。はEだったアル」
「上げ底じゃなくて!?」
「パット抜いてあったから寄せても上げてもないアル」
「本物じゃん!」
「オイコラ何やってんだ」

さすがに、黙っていられなくなった。
真顔でひとのサイズをバラした神楽の頬を、私は思いっきり摘まんで引っ張ってやる。

「神楽ちゃーん? 君はいったい何を銀さんに教えちゃってるのかなー?」
「あだだだっ、だって銀ちゃんがー!」
「俺のせい!?」

思わず、私と銀さんの目が合った。

「…………」
「…………」

気まずい沈黙。
が、不意に銀さんの視線が下がった。

「…人の胸を凝視すんな!!」
「あ、いや、なんかそんなにデカく見えねぇけど着痩せするタイプなのかなと!」
「何の言い訳!? やだもうこの変な空気なんとかしてよ神楽ちゃん!」

着物着てんのに、正確な胸のサイズなんか見てわかるわけねぇだろ!!
とはさすがに言い返す気にもなれず、思いっきり私は神楽の肩を掴んで揺さぶった。
対して、妙に達観した口調で神楽は小さく息を吐く。

「仕方ないアル。銀ちゃんは金も甲斐性も無いマダオ、女日照りも相当長いネ。
 そこにみたいな美人で料理が上手くて乳のでかい若い娘が転がり込んできたら、股間センサーも反応するアル」
「……」
「ちょっと神楽ちゃんやめて! それじゃ銀さんただの変態だよ!?
 ちゃんもそんな「うわぁ」みたいな顔してこっち見ないで!! 何この居た堪れない空気!!」

あながち、神楽の冗談にも聞こえないというか。
実年齢はともかく、思考回路と行動がオッサンだからな、このひとは。

「…神楽ちゃん、しばらく私と一緒に寝ようね。この人危ないから」
「わかったアル。の護衛は任せるヨロシ」

頼もしく返事をすると、神楽はひしっと私に抱きついてきた。
そして、物凄く悪い笑顔で銀さんを振り返る。

「良いだろーのマシマロを枕にして眠れるのは私だけアルヨ~」
「…いや待ってよ神楽ちゃん。私は君の枕にされるんですか?」
「くっ…う、羨ましくないと言えば嘘になるがしかし今はそういう問題じゃねーよ!」
「どさくさに紛れて何言ってんの銀さん」

今も後も、そういう問題じゃねーよ。
私の方が頭痛くなってきた…。

「おはようございまーす。…って、なんの騒ぎですか、これ」
「あ、良いタイミングで来た! 新八、銀さんを助けてくれー!」
「はぁ? 何言ってんですか、銀さん…」

出勤してきた新八に泣きつく銀さんと、それを呆れて見やる新八。
今度はなんですか、と。眼鏡の奥の目が私に訊いて来るんですが。
…いや、聞くなよ。空気読めよ。なんだよ、私が銀さんを苛めたみたいになってるじゃんか。

「………なんだろーね、この微妙な空気」
が乳掴まれたくらいで大騒ぎするからアル」
「え、私が悪いの?」
「無駄にでかいんだから、少し握られても減らないネ」
「無駄とはなんだ! ってか減らないけど痛ェだろ握られたら!!」

好きででかいわけじゃないし!
っていうか、若干悪意を感じるんだけど気のせいか!?

「っていうか俺、握ったの!? マジで!?」
「そこに突っ込むな腐れ天パ! もう黙ってろ!!」

このネタはいつまで続くんだろうか、と。
苛立ち紛れに、私は盛大にため息を吐き出した。
…こんな萌え系ライトノベルみたいなノリ、誰も望んでないっつーの。






日常はマンガより奇なり。



To be continued?

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