――千年伯爵にとって、《》という存在に、どんな価値があるんだろう。


わたしには、わからない。
わからないけれど、確かなことがひとつだけある。


わたしでは、囮にもなれないこと。


》では、どう頑張っても囮にはならない。
AKUMAはわたしを殺せない。
――だったら、わたしが《》でなければ、良いのだ。


『さっきよりもうごきがおそいですよ、えくそしすと!』
「失礼なッ!」

わかってる。
アレンと同じように動けるなんて、思ってない。
ルル=ベルの能力は対象の姿・能力、そのすべてを写し取るもの。
だけど、わたしに扱えるのはその能力のほんの一端――姿を写せるだけだ。

それでも時間は稼げるはず。
たとえ力が足りなくても。

わたしだって――エクソシストなのだから。

「舞い、切り裂け――《黒金ノ舞(クロガネノマイ)》!!」

無数の刃と化した黒い羽根。
攻撃力では劣る私だけど、多少の手傷くらいは負わせられるはず――

『!!』

だけどレベル4は羽根の刃をあっさり回避し、わたしの眼前に現れた。
いや、実際にはすべてを避けたわけじゃない。
掠ってはいたのだ。ただ、無傷なだけで。

「…ははっ…効いてないでやんの…」

おいおい、冗談だろ?
これがわたしの全力だよ?
掠り傷ひとつ付かないってどういうことさ。

「…さん…ぷん、もたなかっ…た、な…」



エレベーターを追うレベル4を見ながら、そう呟いた。
――きつく、唇を噛み締めながら。



File13 白き道化の見る夢は




――本部地下。第六作業用リフト。
普段、移動というよりは物を運ぶことを主としたそれは今、人間3人を運んでいた。

「きゃあっ」
「でっ」
「ぐっ」

ほとんど落下するように下へと降下したリフトは、悲鳴と共に急停止した。

「止まった…」
「落ちるかと思ったさ…」
「地震で壊れてるな。まあ思ったより進めたのでここからは階段だ」

…こんな時になんだが、最悪の乗り心地だった。どうやらリナリーもルベリエ長官も、怪我はないようだが…

「……もう二度と乗らね」

思わず呟いてしまうくらいには、懲りた。いや、これは予想以上に酷い。

気を取り直し、リナリーの手をとって立ち上がらせると、鋭い視線を感じて視線を巡らせる。
もっとも、他にはルベリエしかいないわけだが。

「ところで。なんっっでキミがいるのかね、ブックマンJr」
「えーーー?」

普段通りに、へらっと笑って返す。
それが気に入らないのだろうが、しかし彼は冷静だ。辛辣とも言うが。

「ふん…《記録》とやらかね?
 ブックマンとは戦場にたかるハイエナだな。まぁ《規約》だから…好きにすればいい」
「どーーーも」
「ラビ…」

多少頭にきたが、それをぶつける程ガキじゃない。
おざなりに返事を返したオレの隣で、リナリーが複雑そうな表情で呟くように呼びかけてきた。

「止めにきたんじゃねェから」

返した瞬間、自分の声音の静かさに動揺した。

「リナリーが決めたんなら何も言えねェし。ただ一緒に行かして」

――それは《記録》の為なのか、違うのか。
自分でも答えは出ていない。
それでも、一緒に行かなければいけないと、思ったのだ。

『よせ…! ルベリエ』
「! ヘブラスカか…」

ノイズ混じりの通信。
聞こえてくるヘブラスカの声には、焦りの色が滲んでいる。

『ここには直、レベル4が来る…。
 リナリーとイノセンスが…うまくシンクロするのを待つ時間はない…!』
「一瞬で良いのですよ。イノセンスをリナリーの体内に入れてくれるだけでいい」
『!! なんだ…とっ』

言葉を失うヘブラスカに、対するルベリエの表情は動かない。

「勘違いしないように。これはリナリー本人からの要望だ。
 彼女はたまたま過去のあの実験を知っていたのでね」
『ば、馬鹿を…言うな…
 リナリーは仲間…だ。そんなことは…』
「《仲間》…? は…これは《命令》ですよ? ヘブラスカ」

どこまでも、淡々と。
否、どこか皮肉をはらませながら。

「あなたが百年間、《命令》に従順に従って、
 ――自分の一族にやってきた事とどう違うのかね?」

冷たいその声音に、オレは果たして、どんな表情を浮かべていただろうか。

――命令だ、ヘブラスカ。やりたまえ」

それだけ言うと、ルベリエは通信を切った。
言った本人が、どこか苦いものを口にしたかのような表情を浮かべている。

「自分の…家族…?」
「何でもない。急ぎたまえ」

そのリナリーの問い掛けに、ルベリエが答えを返すことはないだろう。
多分、この先もずっと。

――マルコム=C=ルベリエ。
中央庁の上層部には、ルベリエ家の者が多く、中でもこの男はその筆頭だ。
黒の教団が設立された頃から、急速に力を付け始めた一族…
その理由は、当時その家の娘が《聖女》として神に捧げられたという経緯にあるのだろう。
それからルベリエ家は代々、《約束された地位》と《聖女》の血族としての《義務》を負うことになったと聞く。

《義務》ってのはおそらく、コムイが室長になるまで行われてたっていう…、
…適合者の血縁者による人体実験…その実験体の提供だろう。
選出方法なんていくらでも想像がつく。血の繋がった家族を、百年も――

――長官。あんたは何の為にここにいるんだ?」

前を歩くルベリエに、そう言葉を投げかける。
それを彼は、正確に受け取っただろうか。

「……何かね」
「あんたは何の為に今、走ってんのかって聞いてんの」
――他に、何があるというのかね」

僅かな動揺すら、彼には無い。
それを聞くオレ自身にも――《ブックマンJr.》にも、動揺などなかった。

「『伯爵を倒す』以外、何もありはしない」

――知っていた。この男ならこう答えるだろうことくらい。

エクソシストを道具のように扱う彼もまた、道具に過ぎないのだ。
…この《世界》の中では。


それきり会話は途切れ、階段を降りる足音だけが静寂に響く。
やがてヘブラスカの間へと続く扉が見えて来た頃、凄まじい轟音が耳を衝く。

慌てて部屋に駆け込むと、黒煙を上げながらエレベーターが落下して来るのはほぼ同時だった。

「!!!」
『コムイ!!』
「兄さん…っ」

今、エレベーターを使うとしたらコムイしかいない。
そして、《レベル4》は既に本部内へ進行している。…答えは、ひとつだ。

「兄さんッ!!」

悲痛な声に、我に返る。
コムイはリナリーの《生きる理由》だ。
もし、万が一――いや、そんなことがあって良いわけがない!

「助けてくる! まだ間に合うかもしれねェ」

エレベーターが落下した下層へと、飛び降りる。
墜落の衝撃だけなら、無事なはず。
エレベーターの墜落の原因が、地震の影響だけなら――

「! あれは…レベル4か…!」

上から聞こえた言葉に、視線を上空へと向ける。
白い何か――人形のようなものが、視界に映った。

「あれがレベル4…っ」

それは、まるで人のような形を持つモノ。
胃に冷たいものが落ちるような、そんな感覚を覚えた。

「生きててやれよ、コムイ…!!」

苦い思いで呟き、唇を噛む。
ただ走ることしか出来ない、今の自分がもどかしい。

「兄さ…兄さんっ…」

震える声が、耳を衝く。
ここでリナリーをルベリエと残していけば、どうなるかなんてわかっている。だけど、

「エレベーターがあれでは、もうイノセンス回収は無理だ。
 ヘブラスカ、リナリーにイノセンスを!! 早く!!」

――だけど、それでも走らなければいけない。
今はただ、彼女の心を守るその存在を、何がなんでも護らなければいけないのだ。


この《世界》には彼女を大切に想う、たくさんの人がいるのだから。


+++


「室…ちょ…」

自分を呼ぶ声に、微かにコムイは反応を返す。

「コム…イ、室長…!」

明確に耳に届いた音に、コムイははっきりと目を開けた。
どうして気を失っていたのかと一瞬考え、すぐに思い至る。
レベル4の追撃を受け、エレベーターが落下したのだろう。
視線を向ければ、黒煙を上げるエレベーターが視界に映った。

(しまった。エレベーターが…。
 まだ…動くだろうか。この有様だと…もう…)

若干の頭痛を感じて、頭に手やった。
その時に違和感に気付く。…ああ、衝撃でメガネが吹き飛んだらしい。
だが、あれだけエレベータが壊れていて、その程度で被害が済んだのは奇跡か。
そう考えながら視線を巡らせると、苦悶の表情を浮かべて膝を着く神田の姿が、眼前に見えた。

「! 神…田くん…! ボクを庇って…ッ?」
「うるさい。騒ぐな」

コムイの言葉を遮るように、神田は鋭く言い放った。
左半身に負った酷い傷が、徐々に治癒されていく。
傷が完全に消える直前、神田は一瞬だけ、苦しげに左胸を押さえた。
だがそれは本当に一瞬のことで、コムイ達は気付いていなかったが。

「室長は…大丈夫ですか…?」
「ああ…ありがとう。キミ達も大丈夫かい?」

自分を気遣う探索部隊に、コムイも気遣う言葉を掛ける。
だが、応えようとした彼らの姿を見て、コムイは凍り付いた。

「自分たち…は」
「!」

まるで土人形のように崩れていく、体。
それがAKUMAのウイルスによるものだと、気付くのに数秒を有した。
――《室長》という肩書きの、なんと重いことか。
彼らは自らを犠牲にして、コムイを護ったのだ。それが当然であるように。

「コムイ!! と、ユウか!?」
「!」
「ラビ!?」
「良かった、生きてたか」

駆けてくるラビの姿に、コムイはハッと顔を強ばらせた。

(! ラビがいるってことは…)

咄嗟に見上げた先。
そこにあったのは、
ルベリエに腕を掴まれた最愛の妹が、ヘブラスカの前に引き出されていく、姿。

「!! リナリ…!!」
『おいかけっこはおしまいですか、「しつちょう」』
「!」

絶望の声が、耳を衝く。
振り返ると、そこには残虐に微笑む悪性兵器の姿。

コムイを庇うように、神田とラビが彼とレベル4の間に立った。
それぞれが構える武器は、イノセンスではない。
それでも彼らに、躊躇いはなかった。

「下がってていいんだぜ」
「またまた」

イノセンスを持たない彼らを、レベル4はただ『人間』と認識したようだ。
人間を殺せる、その甘美な一時を夢想したのか。人に近しい姿をしたそれは、残虐に嗤う。

『またまた♪』

からかうように言って、レベル4が突っ込んでくる。
如何に優れた戦闘能力を持っていようと、AKUMAを壊せるのはイノセンスだ。
今の彼らに、対抗する術など無い。

「神田くん、ラビ!!」

悲鳴にも近い声で、コムイは一歩も退こうとしない彼らの名を叫ぶ。
瞬間、レベル4は動きを止めた。

コムイの言葉に反応したのでは、無い。




自身を踏みつけた、真白の道化に反応したのだ。




+++


――おい」

思った以上に低い声が出て、ちょっとだけ自分で驚いた。
だけど、そんなことは些細なことだ。

「…こっちを放ったらかしってのは、失礼だよ。《レベル4》」

踏みつけたレベル4を見下ろし、低く呟く。
きっとこの白い道化は今、あの底冷えのするような目をしているんだろう。
――アレンの姿を映した、わたしは。

「アレン!?」
「…っ…あの、馬鹿ッ!!」
「へ?」
! もういい、お前は下がれ!」
「…はい? え? ええ!? !?」

ああ、バラされちゃった。
なんて…そんなこと、言ってるほど余裕なんかないんだけど。

『しつこいですよ、えくそしすと』
「あんたもね」

ああ、もう。本当にしつこいよこのビールっ腹野郎。
どれだけ攻撃しても、壊れる兆しがない。

それでも、攻撃を緩めるわけには、いかない。
今、この場でAKUMAを破壊出来るのはわたしだけだ。

わたしだけが、イノセンスによって護られている。
ならばわたしが護らないで、誰がみんなを護れるんだ。

「間違えるな。…おまえの相手は、こっちだよ」

もう一度、剣を構える。
大振りな剣。アレンの持つ《退魔の剣》の、影のようなそれ。
これ自身に、大した攻撃力があるわけじゃない。
アレンのように、退魔の力があるわけでも、ない。
それでも、これはイノセンスなのだ。
――AKUMAを破壊することが出来る、唯一無二の武器なのだ。だから。

「おまえを止める! この体が、動かなくなるまでは!」

わたしに出来ることなんて、たかが知れてる。
なら、なんの為にわたしはアレンの姿を映してまで、レベル4に対峙したのか。

深い理由なんて無い。
出来ることをしたかった。それだけ。
――それだけだ。

「~~~~ッ!!」
!!」

交えた剣を薙ぎ払われ、その勢いのままにわたしの体は落下する。
咄嗟に盾を張ったけれど、もともと傷を負っていたわたしが、その衝撃に耐えられるわけもなかった。

「…っ、か…は…ッ」
!」

瓦礫に突っ込んだ私は、上手く呼吸が出来なくなって咽せた。
…もう、この姿を維持することは無理。
指先から、わたしの姿は本来の形を取り戻していく。
イノセンスの発動を維持することが、出来ない。

――それは、事実上の戦線離脱だ。

指先が、冷たい。
脇腹の辺りが重くて、熱い。

脈打つ鼓動の音が、嫌に近くで聞こえる。
呼吸に混じる血の香。
さすがに、これは――

「ははっ…呼吸、するの…痛い…」
「馬鹿、喋るな!」
…お前、この傷…!」
「ラ、ビ」
「動くな、今止血するから! お前、なんでこの体で無茶やった!?」

ふたり掛かりで怒鳴られて、わたしは苦笑する。
怒鳴られて嬉しいとか思ってる辺り、わたしってば相当重傷だ。

「…後悔…」
「え?」
「後悔…したく、なくて」

護りたかった。
ただ、大切な人だけは、護りたかった。
誰の為でもない。
これは、わたしのエゴだ。

「出来ることを、しようって、決めたから」

わたしに出来ることなんて限られてる。
だから、その出来ることを全力でやろうと、決めた。

「…馬鹿か。それで怪我してりゃ世話ねぇよ」
「お、おい。ユウ」

いつも通りの辛辣な口調で言い放って、神田はわたしに背を向けた。
そんな彼と、動けないわたしとを交互に見やり、ラビは困ったように顔をしかめた。

「休んでろ。せめて血が止まってから来い」
「神、田…」

その一言で、不器用な彼なりの気遣いがわかるようだ。
それにしたって、もうちょっとあるだろ。言い方が。
…まぁ、らしいけどさ。

「…うん。後で、行く」

そう応えたわたしの表情には、自然と笑みが昇る。
ラビが心配そうにわたしを見たけど、それに対して頷いて見せた。


大丈夫。
今は少し疲れて、動けないだけだから。
だから、ちょっとだけ休ませて。
少しだけ休んだら、すぐに追いつくよ。



――――すぐに、行くから。だから待ってて。



+++


まるで差し出された生贄のように、私の体は乱暴に投げ出された。
まだ、手足が震えてる。
それが兄さんの身を案じての不安なのか、これから起こることへの恐怖なのか。
…それは、私自身にすらわからなかった。

「さぁ、ヘブラスカ。体内にイノセンスを入れるんだ」

鋭い声に呼応するように、だけど躊躇いがちに、ヘブラスカの無数の手が私を捕らえる。
眼前に掲げられたのは、私のイノセンスだ。
ぐっと、唇を引き結ぶ。
覚悟は決めてきた。…望んだのは、私自身だ。

『……リナリー…』

ヘブラスカの声は、私を気遣う響きが含まれていた。
だから私は、その応えとして微笑う。

「大丈夫…私、がんばれるよ。ヘブラスカ」
『……!』

一瞬、彼女が息を飲む気配がした。
そして、次に呟かれた言葉には、深い悲しみの音。

『…すまない、コムイ…』

ヘブラスカ。あなたは悪くないよ。
望んだのは私自身だから。

教団(ホーム)のみんなを護りたいの。
兄さんを護りたいの。
を、護りたいの。だから。

「入れなさい」

怖くない。
怖くなんか無い。
だって、に勇気を貰った。
どんなに辛くても、大切な誰かを護るためなら耐えてみせる。

自分に出来る最善を、成す。
後悔したくない。もう、みんなが苦しむ姿を見るのは嫌…!

「……ッ」

ぎゅっと、目を閉じた。
「怖くない」と自分に言い聞かせながら。きつく。
――瞬間、強い衝撃を感じて目を開ける。

「ヘブラスカ!」

あの強い衝撃を受けたのは、ヘブラスカだ。
拘束が解けた瞬間に、それを悟って私は彼女の名を叫ぶ。

呼び声に、彼女は反応を示さない。
もう一度名前を呼ぼうとして、後頭部にはしった衝撃に呼吸が止まった。
落下の勢いで、どこかに頭をぶつけたのだ。
そう理解するまでに、数秒を有した。

「ヘブラスカッ! ヘブラスカ!!」

ヘブラスカを呼ぶルベリエ長官の声が、遠くに聞こえる。
ダメ…意識が、もう…

『まだひとがいた。そこでなにをやってるんですか』

声。AKUMA。…レベル4。
何か、重たいものが落ちる音。

「う…く…っそ」

苦痛に耐えるような、呻き声。
この声…ラビ?
怪我をしているの? 無事なの?
ラビだって今はイノセンスを失ってる。なのに、闘ったの?
どうして…

――ねぇ…兄さんは…?


「兄…さ…」

兄さんの、私を呼ぶ声が聞こえた気がした。
幻聴かもしれない。だけど、聞こえたのだ。

「う…」

這うように、重い体を引きずる。
イノセンス。
私の、足枷。

再び闘うと決めたの。誓ったの。
お願い、邪魔しないで。

「イノ…セ…ス」

必死に伸ばした自分の手が、大きくぶれた。
視界がかすんで…
ダメ…ダメ…!! お願い…


必死に、腕を伸ばす。
痛みという感覚すら、もう遠い。

ただ、ただ求めた。

私からたくさんのものを奪い取った、《神の欠片》を。
私の大切なみんなを苦しめる、その証を。




拒絶し続けたその《ちから》を、何よりも今、渇望してる。




――たとえば。
夜、眠りにつくとき。
次に目が覚めたら、実は今までのことが全部夢だったらって、思うの。


この世界には千年伯爵も、アクマも、エクソシストもいなかった。
全部、私がみた悪夢だった。
「あー、よかったぁ。夢だったかぁ」って、ホッとしてたら…
兄さんが私を呼ぶ声がして、台所から朝ごはんらしい異臭がしてくるの。
まるでどこかで読んだ、つまらない小説の結末のようなオチ。読者はきっとガッカリね。



――――こんなバカみたいな想像を、私はもう何万回したんだろう。








…お願い、大嫌いな神さま。







私に、力を返して。









――――私、はじめてこんなに《イノセンス》を望んでる。






少女の願い、少女の決意。



To be continued?

気に入っていただけたら、ぽちっと押してあげてください。コメントは入れなくてもOKです。